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…… 砂 塵 禍 ……

اَلسَّلامُ عَلَيْكُمْ

アッサラームアレイコム
 (あなたに平安を)



 
 4月中旬になって、一気に最高気温が30℃を超えました。
 しかし、朝夕は涼しく、温度差が20℃ほどあったりましすので、体調を崩します。
 その上に、砂嵐のため小麦粉のような微細な砂塵が降り注ぎますので、微粒子が体内に入り込んだ影響からか、頭痛がして気分が悪くなります。

 日本では、春先の花粉や黄砂で被害を受けますが、年中砂塵が舞うカシュガルでは、特に春の気温上昇に伴い強風が吹き荒れてタクラマカン砂漠の砂が上空に舞い上がったものが降り注ぎます。

 地元では 「土が降る」と言います。

 町中は砂塵で覆われてしまい、人体のみならず生活上にも影響があります。
 商店は客足が減りますし、視野が悪いため飛行機が運休し交通事故も発生します。

 砂塵時は外出時に大き目のマスクをしませんと喉が腫れて痛くなります。
 家の中に居ても砂塵が舞い込みますので咳が出ます。

 5月中旬も砂嵐があるとの予報ですから、カシュガル方面旅行は6月以降をお薦めします。


 妻宅では昨年夏前、砂塵・直射日光・雨避けにと、2階部分一面を覆うトタン製庇を取り付けました。
 費用は約3700元(=約6万円)掛かりました。
 庇設置は昨年8月中旬に亡くなった妻母親の強い希望でした。
 
 しかし、日中は気温30℃以上の上に強い直射日光がトタン庇を焼きますので、冬中暮らした石炭ストーブのある2階は、午前中は過ごし易いものの、夜になっても熱気がこもって暑いため、2階から1階へ撤退しなければなりません。
 暖房設備が無いため冬中使用しない1階は、夏は冷房不要ですので快適安眠できます。


 冬の石炭ストーブ煤煙や春の砂塵を吸引しているカシュガル住民を健康診断してみれば、きっと呼吸器系器官異常が見つかることでしょう。

 健康保険医療が整っていない中国では、入院・手術治療を受けるには手付け金が要り、また多大な治療費が掛かりますので、収入の少ない家庭では大問題です。

 カシュガルでは病院経営が稼げることを知った医者達が独立開業して競合しており、治療費が安い旨をうたい文句とした各種総合・専門病院のテレビコマーシャルが盛況です。


 以前、ご紹介しましたが、夜明け前礼拝後に女性が最初にする家事は、中庭や門前路上の掃除です。
 水を撒き、前日に降った砂塵を箒で掃き除きます。

 春の砂嵐時は、中庭、廊下、階段に積もった砂塵をモップで拭き取り掃除しますが、翌日も同じことをしなければなりませんので、この時期は砂との戦いです。

 まるで、安部公房氏の小説「砂の女」にある、毎日砂を掃き出さなければ埋もれてしまう家のごとくです。

 たまにモップ掃除を手伝いますが、モップに付いた砂塵を洗い落とすだけでも重労働です。

 長期間留守にしますと、帰宅してからの掃除が大変です。

 しかし、壁に張り付いた砂塵は掃除せずに、年に数回白壁を塗り直します。
 また、冬中、石炭ストーブの煤で汚れた部屋の壁も塗り直します。

 砂塵のためか、まだ年数が経っていない高層ビルは、まるで老朽化したビルのような外観です。

 もしも、何らかの理由で、カシュガルが無人になったとしたならば、数年数十年後には砂に飲み込まれてしまい、つい最近まで人の営みがあったことさえも感じさせない遺跡と化していることでしょう。




写真1: 妻宅の2階部分一面を覆うトタン製庇。夏は熱がこもって暑い
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写真2: 砂塵が降った中庭をモップ掃除する
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写真3: 白壁塗り。すぐに乾いてしまうので簡単
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江上鶴也
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# by oghuzkahan | 2007-05-08 21:41