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…… ト マ ト ……

اَلسَّلامُ عَلَيْكُمْ

アッサラームアレイコム
 (あなたに平安を)


 夏の野菜類は、どれも1㎏が1元(=約16円)です。

 カシュガルでは、よく親が子供に、 「ラグメン(皿うどん)」 用に野菜1元分買って来るようにとお使いに行かせたりします。
 八百屋に 「ラグメン」 用の野菜1元分くださいと伝えれば、野菜数種類1㎏分を薄っぺらのレジ袋に入れてくれます。

 ウイグルは生野菜をほとんど食べません。
 「ポロ(煮込みご飯)」 の付け合わせに少量添えるくらいです。

 トマトも生食せず、もっぱら炒め物に使います。
 カシュガルでは、冬の野菜不足に備え、夏のトマト最盛期に干しトマトを作ります。
 野菜の少ない冬、干しトマトをお湯でもどし、刻んで炒め物に加えます。

 夏場、妻宅がある路地でもトマト売りがロバ車に満載させて売り歩きます。
 トマト売りから買うと、10㎏入りカゴが8元と割安です。

 妻宅では、2階の廊下に紙を敷き、半分に切ったトマトの切り口を上にして置いたものに、塩を振りかけて乾燥させます。
 カシュガルは大乾燥地ですから、4、5日もすれば水気が抜けてしまい干しトマトになります。
 10㎏のトマトが1㎏ほどになるとのことです。

 しかし、雨に濡れると腐ってしまいますので、雨が降れば取り入れます。
 また、細かい砂が舞い降りるカシュガルでは、砂にも気を遣わなければなりません。
 特に風の強い日には、干しているトマトを紙などで覆って砂害を避ける必要があります。

 昨年夏、妻が用事で2日間、家を留守した日、小雨が降ったものの、どうせ直ぐに乾いてしまうからと、乾燥中のトマトを取り入れることも覆うこともせずそのままにしていました。
 案の定、ほとんどが腐れてしまい棄てざるを得なくなりましたので、妻から大目玉を食らいました。

 冬の野菜と言えば、白菜、ジャガイモ、黄ニンジン、タマネギ、ニンニク、ホウレン草など限られていましたので、 「ラグメン(皿うどん)」 の具は、上記、黄ニンジン以外の野菜、干しトマト、羊肉くらいでした。

 それが、5年ほど前からハウス栽培野菜が出回り始めましたので、冬でも夏と同じ野菜が食べられるようになりました。

 3月中旬の今は、野菜色々セット1㎏=6元ですから夏の6倍です。
 トマトも1㎏=6元ですから、お金に余裕があれば生トマトが食べられます。
 ただし、白菜は1㎏=1元(先月まで3㎏=1元)、昨年豊作だった黄ニンジンは2㎏=1元です。
 
 行政もハウス栽培を奨励していますので、販売価格次第ですが、今後、冬でも常時、生鮮野菜が食べられるようになります。

 いずれ、妻宅では干しトマト作りをしなくなるかも知れませんので、また一つ夏の風物詩が風前の灯火となるのでしょうか。




写真1: ロバ車に積んで売り歩くトマト売り
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写真2: 干しトマト作り。妻宅2階
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写真3: 5年ほど前から、冬でも地元の野菜(ハウス栽培)を売るようになった
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江上鶴也
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by oghuzkahan | 2007-03-19 01:12
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